前回、「トニック」、「サブドミナント」、「ドミナント」という言葉は、その和音が持つ働きを表していると解説しました。
今回は、これらの和音が持つ働きを解説していきます。
「トニック」は、曲の中心になる和音で、とても安定しています。
「安定」というのは、「響きがきれい」という意味ではありません。
その曲の中で、「落ち着く響き」という意味です。
曲の中で最も基本的なコードで、ここからどのコードにもスムーズに進行できます。
曲の最初と最後はだいたいトニックです。
トニック以外で終わると、まだ曲が終わってないような、不安な感じになってしまうことが多いです。
あえてトニック以外の和音で終わる情緒的な曲もあります。
「 T 」と略して表記されたりします。
「ドミナント」は、 主要三和音の中では一番緊張感がある和音で、とても不安定です。
不安定なので、次に弾く和音は安定しているトニックであることが多いです。
トニック以外を弾いてはいけないということではありませんが、ドミナントのあとはトニックが基本です。
「 D 」と略して表記されたりします。
「サブドミナント」は、 彩りや発展的な印象を加えてくれる和音で、ドミナントほどではないですが、不安定です。
サブドミナントのあとは、トニックにもドミナントにも進行できます。
「 SD 」と略して表記されたりします。
副和音にも機能があります。
次回は「副和音の機能」を解説していきます。
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